英国の結構有名なアロマセラピストたちも、ダウジング(dowsing)などということをやる。
ダウジングとは、本来、金属や木材などをL状にしたものを用いて、地中の水脈・鉱脈の存在を知る方法である。
アロマテラピーやハーバリズムなどでは、糸の先端におもりをつけ、これを行う人間は、決して手や指などに意識的に力を加えない。そして、「この精油は100%ピュアですか」とか「この病気にこのハーブは有効ですか」とかいった問いを発すると、その「振り子」が一定の動きを示し、その答えが得られるというもの。
O(オー)リングテストとかコックリさんとかと同じ原理のものと思えば良い。
そして、その通りというときには、振り子はたてに動き、ノーの場合には振り子が横にゆれるというようにあらかじめ決めておく。
すると、力も一切加えないのに、振り子がひとりでに動き出し、答えがえられるというのである。
しかし、これは偽科学と断じて差し支えない。
手・指は静止しているようでも、常にわずかに動いている。そして、頭のなかですでにできあがっている「答え」によって、その動きは拡大していく。科学的にかんたんに説明がつく。
こんなものを信じるのは愚かなことだ。
フランスのハーバリスト、モーリス・メッセゲも大まじめでこれをやる。
私が彼に幻滅した一因もそこにある。
こうした能力を持つ人間をフランスでは「radiesthésiste:ラジエステジスト、放射感知士」と称している。彼はこの国家資格を持っているそうだ。
ところが、彼が有機農法で作ったと称するものを私が日本食品分析センターで調べたところ、残留農薬が出てくるわ出てくるわ…
いつも、繰り返すが、こんな偽科学や、ホメオパシーやバッチフラワーレメディーズなどのようなプラシーボ効果しか期待できないものをアロマテラピーに結び付けないで欲しい。アロマテラピーへの人びとの信頼を落とすばかりだからだ。
2013年6月6日木曜日
アロマテラピーと偽科学
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