2014年3月6日木曜日

クローブ | 精油類を買うときには注意して!⑦

クローブ(Eugenia caryophyllata)油
 
クローブは、フトモモ科の木本で、これの3つの部分から精油を蒸留抽出する。すなわち、以下の各部分である。その部位によって、とれる精油の成分も効用も異なる。したがって購入時によく注意されたい。
 
① クローブ花芽油
② クローブ葉油
③ クローブ茎油
 
クローブの原産地
 マダガスカル、ザンジバル(タンザニアの沖合30キロにある島。世界一のクローブの産地。ココナッツ、カカオ、米もとれる)、コモロ(クローブ、バニラ、カカオ、コーヒー、サイザル麻などの産地)
 
クローブ油の採油部位による成分の差異(%で示す)
          クローブ花油   クローブ葉油   クローブ茎油
カリオフィレン    2〜12     15〜19    2.5〜3.5
オイゲノール     36〜95    77〜90    87〜95
アセトオイゲノール  11〜22    痕跡量      痕跡量
フムレン       0.5〜1.6     1.5〜2.5     0.3〜0.4
オイゲニルアセテート 6〜12     0.5〜10     2〜3
 
クローブ油の偽和・詐称について
 各種のクローブ油のうち、いちばん高価なのは、「クローブ花芽油」なので、花芽油と称して、ニセモノと知りながら葉油・茎油を売る人間がときどきいる。注意すること。
これに含まれるオイゲノールもカリオフィレンも「合成」したものがあるが、皮肉にもこうした「合成精油」は天然のものよりも値段が高くなってしまうケースがある。
 
効果
 クローブ花芽油とクローブ葉油とのどちらもかるい鎮痙作用がある。これはin vivoで、モルモットの回腸でテストされている。また、ラット、モルモット、ウサギの各器官において、またクローブ(茎・花芽)両油は、マウスの摘出した小腸に対して抗ヒスタミン作用、抗筋肉痙攣作用、パパベリン(パパベリンはアヘンに含まれる有毒アルカロイド。医療用)様鎮痙活性を示すことがわかっている。
 
抗菌作用は非常に強力(どの部分由来であるかを問わず、クローブ油は抗菌力が強い)。
クローブ油の抗菌力は、石炭酸の8.5倍も強力なことがわかっている。
 
抗真菌力は、対象となる真菌にもよるが、総じてやはり強力である。
クローブ花芽油・葉油には、いずれも強力な酸化防止作用がある。
 
クローブ花芽油・葉油は歯科治療において歯痛・削歯に際しての局部麻酔用にされる。
またクローブ葉・花芽油は、消化器の炎症を鎮め、駆風効果を示す。 

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