◎クマリン類
・効果① ー 抗凝血作用
② ー 抗痙攣作用
③ ー 血圧降下(降圧)作用
④ ー 反射性興奮の鎮静・減少作用
⑤ ー 神経活動の鎮静作用
⑥ ー 体温低下作用
注意すること
クマリン類の各種フロクマリンには、光毒性があることに注意。光毒性のある精油を皮膚に適用した場合(たとえそれが2%程度に稀釈してあったものでも)、その精油中の成分、ひろく存在する因子はフロクマリンで、その化学的構造からUV〔紫外線〕の光子エネルギーを吸収し蓄える力があり、光があたらなくなったあとになって皮膚に内側からそのエネルギーを放出し、皮膚に発赤〔ほっせき〕を生じさせ、異常な黒色色素の沈着をおこす。このシミはなかなかなおりにくい。しかし、私たちがよく注意しなければならないのは、ベルガモットエッセンス、各種カンキツエッセンス、バーベナ油ぐらいだが、一般に買ってから時間〔たとえば1年とか2年とか〕が経過したものは、何であれ注意しなくてはいけない。以下、そのほか注意したほうがよいものをいくつかあげておく。
◎クマリン類を多量に含む精油類 ー
カンキツ類のエッセンスのうち、ベルガモットはベルガプテンとして含有量は格段に多いが、ほかはさほどでもない。また、カンキツ類の果皮を蒸留してとった文字どおりの精油には、古くなったものはともかくとして、光毒性がない。
ケーラ(Ammi visnaga)油
セリ科の草本ケーラの種子を蒸留して抽出した精油。皮膚への適用は禁忌。
アンジェリカ(Angelica archangelica)油
セリ科の草本アンジェリカの種子を蒸留して得る精油。これは外用してはならない精油(クマリン類とフロクマリン類、たとえばインペラトリン、キサントトキシンのようなものを含有するため)。
セロリ(Apium graveolens)油
セリ科のまだ種子ができていないセロリの全草を蒸留してとる精油。これも外用は禁忌(テルペン類、フタリド類、それにベルガプテンを含むフロクマリン類を含有するため)。
エストラゴン(別名タラゴン)(Artemisia dracunculus)油
キク科のこの草本の花の咲いた全草を蒸留してとる精油(心配するほどではないがクマリン類のエスクレチン、メトキシクマリン類のヘルニアリン、スコパロン、スコポレチンを含んでいる)。
真正ラベンダー(Lavandula angustifolia)油
クマリン類は存在するが、案じるには及ばない(せいぜい0.25%。クマリン0.04%、ヘルニアリン50ppm、ウンベリフェロン、サントニン)。
サントリナ(Santolina chamaecyparissus)油
キク科のこの草本の花の咲いた先端部分を蒸留抽出した精油。クマリン含量は大したことはない。
◎主要なクマリン類
セルリン
フロクマリン
ゲルニアリン
ヘルニアリン
ピラノクマリン
サントニン
2013年11月21日木曜日
精油の化学⑥ クマリン類
この記事は参考になりましたか?
少しでも参考になればSNSでシェアしてもらうと嬉しいです。
↓ ↓ ↓
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿