2013年10月1日火曜日

精油(エッセンス)の効果と作用①

みなさん、アロマテラピーに関心をお寄せになるかぎり、精油のことを考えない日はないと思う。そこで、私自身、ここで初心に立ち帰って、再度、精油(ないし、エッセンス)について検討してみよう。

精油は、疾病を治癒させる力が、どの精油・エッセンス類にもかならずあるか。

答えは残念ながら「ノー」だ。治癒させる力が皆無というのではない。精油の一部に、ときとしてそういう力を発揮させるものがあり、それらを適切に用いてはじめて所期の目的を果たすケースがある、といっておくのが無難である。

精油類を使用しても、各種のガン、そのほかの重い疾患をいやすことは、いまのところ不可能だ。アロマテラピーは、魔術でも魔法でもなく、何か奇跡のようなことを行う治療法でもない。

精油、エッセンスの有する治癒力は、まず第一にそれらがもつ「抗微生物作用」 にある。

抗微生物作用。すなわち、細菌・ウイルス・真菌の増殖を抑えたり、それらを死滅させたりする精油、エッセンスの種類は多く、これまで各種の疫病・伝染病が、これらの力によって防がれ、またそれによって傷のなおりも促された事実がこれまでに厳としてある。

ジャン・バルネ博士が、インドシナ戦争(第一次ベトナム戦争)の際に、未稀釈のティートリー油を傷病兵にたいして局所的に体表に使って、見るべき成果をあげたというが、私はこれは信じてよいと思う。

ティートリー 油は、インドシナ半島から程遠からぬオーストラリアですでに対日戦時に用いられていて効果があったことは、バルネ博士も軍医として知っていたであろうし、これをフランス側に立ってベトナム人の独立を圧殺しようとしていた米国のほとんど属国化していたオーストラリア・ニュージーランドからとりよせることは、比較的容易だったはずだからだ。

しかも、ティートリー油は、ほかの各種の精油と異なり、香料とか香水などの原料として利用されないので、よけいな(しかも人体に危険性を示すかも知れぬ)化学増量剤などを含まず、100パーセントピュアなものであった。そうした精油には、ユーカリなどもあげられる。

ジャン・バルネ博士自身も、この戦場で(インドシナ半島)、何と何との精油を使用したか明確に記していない(これは、博士も医師として不誠実のそしりを免れまい。守秘義務なんてあるわけもないからだ)。
なお、バルネ博士が第二次世界大戦中からアロマテラピーを実践したかのようにいうものもいるが、実際にはこのインドシナ戦争からである。


しかしまた、一部のアロマテラピー関係者が主張するように、たとえばキャリヤーオイル10mlのなかに1~2滴だけ精油を入れてこれを稀釈し、これを患者の全身にマッサージして、その患者の体内の組織・器官に侵入し、感染症を起こした細菌、その他の微生物類にその効果を十分に発揮させるのは、理論的にいってムリである。皮膚表面にキャリヤーオイルに稀釈した精油をマッサージしている間に、無駄に空気中にいかに多量の精油が蒸散してしまうかを考えてみればすぐわかる。

皮膚から体内に浸透する精油の速度は、残念ながらきわめて緩慢なのである。したがってその絶対量も少ない。

また、精油類は人体に悪質な微生物だけを殺し、人間に悪さをしない微生物には何もせず放置するなどというタワケタ主張をするものがいるが、これは全くのウソである。むろん精油によって、その種類によって、それが殺す微生物の種類と総量とに差が生じることは確かだが。

そう世の中は、また自然界というものは、人間にばかり都合よくできているものではない。
バイブルの記述をあまりマトモにうけとってはいけない。

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